2012年1月27日金曜日

甘酒づくり

毎月第4土曜におこなわれるプロムナードのイベント。今回は甘酒を販売することになりました。甘酒と云っても一般に売られている酒粕汁ではなく、麹からつくる本格的な甘酒です。今回はその悪戦苦闘振りをご報告しようと思います。
まずは麹づくり。
浸水した白米を蒸し器で蒸します。これに種麹をまぶし、発酵器に移し32度で2日間発酵させます。次に米1に対し水2の割合でお粥をつくり50度ぐらいに冷ましてから麹と混ぜ保温ジャーで保温、およそ10時間で甘酒になります。と参考にしたレシピには書いてありました。ところが現実はそんなに甘くはありませんでした。まず最初の米を蒸す段階で浸水時間が足らないせいかいつまでたっても蒸しあがらず、そんなこんなで水が無くなりお焦げ状態に、麹づくりはうまくいったのですが、お粥は焦げくさく、保温ジャーに容れてから18時間たった現在まだ甘くなりません。
うまくいったら販売する予定ですが焦げくさかったらごめんなさい。
さて、砂糖も加えていないのになぜ甘酒はあまいのか?それは麹菌の出す酵素の働きによるものです。ごはんを長時間かんでいると甘くなったという経験があると思いますが、それは唾液に含まれるアミラーゼという酵素がでんぷん質を分解して糖に変えているからです。これと同じことが保温ジャーの中でもおこなわれています。糖化した時点で加熱して発酵を止めたのが甘酒で、さらに発酵を進めると酵母が糖をアルコールと炭酸ガスに分解します。これがいわゆるどぶろくというお酒です。ただし、これは違法行為ですのでくれぐれも作らないようご注意ください。

2012年1月17日火曜日

味噌の話

醤油と並んで日本の食文化を代表する発酵食品である味噌ですが、その種類は地域の気候風土により多種にわたります。その大きな違いは麹の種類によります。おおまかに分けると米麹、麦麹、豆麹と分かれますが、味噌を仕込む冬の気候、特に湿度の差によってその作り方が違ってきます。
例えば鈴鹿山脈を挟んで滋賀県では米麹味噌、愛知県では岡崎の八丁味噌に代表される豆麹味噌いわゆる赤味噌。
滋賀県側では日本海から湿った空気が入り込み鈴鹿山脈にあたり雪や雨の多い湿った気候となりますが、愛知県側では乾いた空気が風(有名な伊吹おろし)となって乾燥した気候となります。
蒸した大豆を天日で乾燥させた味噌玉に直接麹をまぶし、重石を乗せて固く締った味噌を作ります。湿気の多い滋賀県側では味噌玉が腐敗し易くこのような行程で味噌を作ることができません。そこで茹でた大豆と米麹を混ぜ水分の多い状態で樽に詰め腐敗を防ぐため乳酸発酵を優先して行います。
豆麹味噌は熟成期間も2年~3年と長く、長期保存に向いているため戦国時代には携帯食として用いられたそうです。これが徳川家康の天下取りにつながったとも云われております。一方、米麹味噌は短期間(10か月程度)で発酵することができまろやかな風味の味噌となります。
この様に地域の気候風土が味噌づくりに大きな影響を与えているのも興味深いことです。
という訳でほんまもん市では「手づくりみそ教室」を企画いたしました。当店で最も人気を博した倍麹味噌の製作者シバタプラセールファームの柴田一義さんを講師に迎え、みんなでワイワイと味噌づくりを楽しみたいと思います。詳細はホームページの「手づくりみそつくりませんか?」をクリックしてください。ご参加お待ちしております。

2012年1月10日火曜日

醤油の話

 ほんまもん市で売っている醤油はなぜこんなに高いの? という質問をよく受けます。
確かに通常販売されている醤油の値段はピンキリで、900mlあたり200円前後から1500円以上のものまで色々です。
では、なぜこんなに値段が違うのでしょう。それは製造方法に違いがあるからです。ご存じのように醤油は大豆と麦麹による発酵食品です。
仕込みから2年間の発酵熟成を経て店頭に並びます。しかし、2週間で製品にする方法があります。それは食塩水にカラメル色素を溶かし脱脂粉末大豆で風味をつけグルタミン酸で味付けをするものです。
これはもはや発酵食品ではありません。
この様なものも醤油として販売されています。
ほんまもん市では原材料である大豆、小麦はすべて無農薬栽培、天日塩を使用し、勿論アルコールやグルタミン酸のような添加物は一切使用していない本物の醤油だけを取り扱っております。

2012年1月6日金曜日

あけましておめでとうございます

皆様、新年あけましておめでとうございます。

本年もよろしくお願いします。